カナマルコ イラストブログ さんたま日記

さんたまとバァバの密やかなる愉しみ

最近、さんたまはテレビや町で風船を見かけると、このようなジェスチャーをする。

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先日、母に「さんちゃんが風船を引っ掻く音が耐えられない」と話していて、不図気がついた。
「あれ？あの黄色い風船は？」「ああ、あれね、割れちゃったのよ」と言うので、「え？いつ？どうやって割れたの？」と聞くと、「うん・・・モゴモゴ」と口ごもっているので詳しく聞いてみると、私の不在時、二人でお留守番しているときのこと。
風船がしぼみかかっていたので、もう一度空気を入れてあげようと、母がしばってある口をほどこうとしたが、固くて無理なので、下の部分をチョキンと切ってしまってからフウフウふくらませていたら、いきなりバン！と割れてしまったのだとか・・・。

さんちゃんにとって悲しいとか恐いとかを抜きにして、それは相当の衝撃だったらしく、それ以来風船を見ると「フーフー・・・バ～ン！」と表現せずにはいられないらしい。事件後、数時間経った後も、ゴミ箱に捨てられた風船を何度も指差していたそうだ。

週に二日、私が日本語クラスへ行くのに数時間家を不在にするとき、母がさんちゃんを見てくれているのだが、私がいない間に二人でいろいろやっているようである。

さんたまのアトピーのこともあって、あまり積極的に市販のおやつをあげていない私。でも全くあげないのもかわいそうなので、ごくたまにあげるために買い置きがしてある。さんたまの目が届かない冷蔵庫の上が置き場所なのだが、さんたまはそれを知っているらしく、いつも私が出かけた数十秒後、冷蔵庫の下まで走って行って、おやつを指差し、「たい！（食べたい！）」と母に訴えるそうだ。これも開封済みの袋が２つになっているのを不審に思った私が母に尋ねたところ発覚したのだった。

エレベータのない三階から外へ連れて行くのは億劫な母は、マンションの廊下でさんたまと追いかけっこをしているらしく、「今日は６往復もさせられたわよ～」などとつぶやいているが、外から見たら、さんたまの姿は目隠しがあって見えないので、老婆が早足で徘徊しているように見えるのではないだろうか。



さんたまが私の雑誌を、指をなめて唾をつけながらめくっているのを見たときも、「な、なぜこのような年寄りくさい動作を！？」と一瞬たじろいだが、少し考えれば犯人はすぐ分かるのである。指に水分の足りない世代の仕業なのである。

この他にも私だって後追いされても一度も招き入れたことのないトイレの便座にまでさんたまを同伴していたことや、ファンデーションとパフを貸し与えていたことなどもさんたまの度重なる熱烈なアンコールによって発覚しているが、「別に秘密にしていたわけではないが、ただ報告はしなかっただけ」という感じで、淡々と過ごしている二人なのである。

さんたまと山羊王---実は破局していた！

春が来る前、また母親経由でカシミヤのマフラーが家へやってきた。

「大切な友達にもらったのだけど、私には似合わないから」と。

その日から山羊王に加え、まりこさん（←母の友達の名前にちなんで）もさんちゃんのお供になった。眠いときはどちらか一つだけではダメで、必ず両方探してから眠っていた。

ベージュの毛玉に加えてピンクの毛玉も散乱するようになり、業を煮やした夫は、暖かくなり始めたある日、山羊王をどこかへ隠してしまった。（そういう人なのである）



さんちゃんはそのことに気が付いているのかいないのか・・・。



その日から、さんちゃんは毎日まりこさんといっしょにいる。

コンパクトなので、どこへ行くのも一緒。



















今、山羊王がどこにいるのか、私も教えてもらっていない。

八つ当たり

サンスィーが何かに頭をぶつけて大泣きすると、母は「さんちゃんをいじめて！悪い椅子！ダメダメ！」と物を叱る。

スリランカでもこれと全く同じあやし方があるそうで、夫も「バェ！バェ！」と一緒になって八つ当たり。

近頃はサンスィーもひとしきり泣いた後、「ゴ～ンした」とジェスチャーで報告し、自ら「バ！バ！」と八つ当たり。

最初はその「八つ当たり精神」が嫌いだった私も、「泣き時間が半分に短縮されるし、それで気が済んでいるようなので・・・っま、いっか」ってことで、もはやみんなで一丸となり八つ当たりしている。

帽子

　先日、風邪を引いている時は髪を切っちゃいけないという私の忠告も聞かず、バリカンで頭を刈ってしまった夫。しかも、アタッチメントを付け忘れて３mm刈になってしまい（今度は自分で）、秋風もひんやりし始めた今日この頃、頭も寒くてたまらなくなったらしく、ヘンなボロキャップ（以前アルバイトしてた店で使ってたやつらしい）をかぶってピンポ～ン♪と帰宅した。玄関までさんたまと迎えに出たところ、夫を見るやさんたまはエンエン大泣き。

　赤ちゃんに会うとき帽子と眼鏡は禁物とは本当のことみたい。
　あれほど毎日尽くしているのに、この仕打ちとは・・・と夫はショックだったみたいだけど、第一印象の７０パーセントは髪型なんだって、っていうのもうなずける話だわ。

　そんな私はもう６ヶ月くらい髪を切ってなくて、オダギリジョーみたいになっているので明日さんたまを夫に預けて、切ってきます。

おバアちゃん

　以前にも話したが、私の母は座右の銘が「老婆心」と公言している心配性の人。

　毎週水曜日、さんたまの子守をしに来てくれるのだが、先日、老眼だからか、絵本の絵から推測して、勘で話を考えて読んでいたのを見て、おばあちゃんてこうだよね・・・と可笑しくなってしまった。

　このお方、びっくりするほど気が回って、そこまで考えたか・・・という心配系発想をする場合も多々あるが、いい加減だなぁ・・・と呆れる対応もときどきなさる。

　そのギャップに戸惑ったことも正直あったが、今はもう慣れた。

　最初は結婚も反対されていたのだから、こうして孫を可愛がってくれていることは、本当にありがたいことだと思う毎週水曜日だ。

はーたん

　鎌倉の友達の娘さん、はーたんはもうすぐ４歳。今、私と夫の間で彼女の口癖が大流行。小ピンチのとき、「あら！どうちよ～」というのである。（「あら！」はおばさんっぽく、その他の部分は歌舞伎っぽく言うのがポイント）

　例えば、自分のおもちゃをさんたまにベロベロなめられて、「やめて～！」と言うところを「あら！なめてるね～！どうちよ～！」といった用法で使う。（他人事のように聞こえるが、かなり本気でいやがっている）

　ケーキを全部食べ終わっちゃったとき。もっと食べたいんだけど、もうないし、「でも、もう一個食べたい」と言うところを、「あら！どうちよ～。もうないね～」とか。（諦めているように聞こえるが、全然諦めていない）

　夫はこれが聞きたくて、わざと「はーたん。このおもちゃ家に持って帰ってもいい？」などと困らせていた。（ごめんね。はーたん）

ガブ飲み禁止令

　ごくごくたまに（私の）母と夫vs.私、という構図になる。四六時中いろいろな飲み物をガブ飲みしたい志向の私への無言の圧迫も最近このふたり組ユニットによってさかんに行われている。
　ふたりの言いたいことは、その得体の知れない飲み物のせいじゃないの？さんたまの肌荒れの原因って！ってことみたい。ここのところお腹や腕、膝の裏などがカサカサしっぱなしだから・・・。
　私はそんなもん違うと思っているけれど、なんと言っても、アーユルヴェーダのスリランカ人と子育て３人経験者が言うので、母親歴たった７ヶ月の私は謙虚に従って、しばらく麦茶だけ、という実験をしてみることにした。